日がな一日主婦の趣味ブログ

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【感想】狂四郎2030を読んで ―性教育を考える―

最近息子が歩き出し更に目が話せなくなってきました。

今日は部屋の前の廊下や階段をひたすら走ったり登ったり降りたり。

(何が楽しいのだろうか)

 

というわけで以下本題です。

 

 

 

狂四郎2030概要

狂四郎2030は人権なんてものはほとんど存在しないディストピア。男女が隔離されている世界でいろんな「愛」を描いている作品。

男女の愛がメインにはなるのでセックスシーンはめちゃくちゃ多いです(男女隔離でなぜ?となると思いますが、細かいことは省いて・・・。男女で隔離とはいっても完全に遮断まではしていないからです)

のっけから下ネタ満載だし、八木少将編はみるのもしんどくなるような場面が多々出てきます(性的な意味でも、グロ的な意味でも)

生理的に話や絵柄が受け付けないとかでなければ、とりあえず耐えて八木少将編を最後まで読んでから先を読むか読まないか判断してみることをオススメします。

 

「性」の二面性

狂四郎2030の世界では女性は弱者的存在です。

純粋に「力」という視点でみれば女性が男性に敵うことはありません。独裁軍事国家により身体的な力がものを言う時代で、性行為に関してはダークサイドが完全に表出していると言っていいでしょう。

心無い性行為で心がズタボロの女性たち。力技で犯されても演技をして堪える女性たち。

それは自己保身のため、はたまた体を捧げることで他の誰かを守るため。

   

 

 子どもを守るため進んで兵士を誘惑する女性たち👆

アザミは作中1,2を争う聖母👆



 

 

 

逆に心の通じ合った性行為は女性たちの(のみならず男性も)心を癒やし、希望や活力をもたらすことにもなります。体で通じ合うことが心の繋がりにも通じる。本気で守るものが生まれることは人間的成長にも繋がるのですね。

作中では、性行為のみを目的に作られるデザインヒューマンのマイカがプログラムに反し、白鳥を守ろうしたり、また白鳥もマイカを守るため国家に反逆するところがまさにそれなのかなと。

 



 

 

体で愛し合うことの尊さ。レイプなど女性を性のはけ口として扱うことが女性の心理に及ぼす影響の大きさ。この漫画のセックスシーンに割く量は結構多いので、なにこれただのエロ漫画?となるかもしれませんが、この二面性を表すためにセックス描写は不可欠なのでございます。

 

ただ、愛がありゃ誰彼構わず性行為してもいいのかというと、それまた違う話で。

女性の生き方が現代では多様化しています。「望まない」妊娠は避けるべきですよね。男性側が今後どのように性欲と向き合うべきなのか。

ここで狂四郎のセリフを(ちょっと刺激画像注意)

 

 

 

 

 

 

 

性欲のみで動く初期マイカ👆

 

はい、これです。女性の生き方が多様化しようがしなかろうが、ポイントはここなのでございます。ちゃんと「愛」のあるセックスなら相手の子が妊娠しても「責任取る」

そうなるんじゃないですか?「望まない」妊娠なのはつまり肉欲に負けてるんですよ。

とはいえこの狂四郎をみていてもわかるように肉欲を振り払うのは並大抵の我慢では無理なんだろうな。男性の本能も大変だ・・・。

 

なので女性側も軽い気持ちで男性に体は委ねないこと。愛と責任は同義です。つまり愛≠セックスではなく、正確には愛=責任=セックスということ。

 

結局ここまで書いて当たり前の結論に達してしまった・・・。

 

 

性教育方針

性教育の意義。

望まない妊娠を避け、女性が心に傷を負わないようにするため。

(個人の見解です)

 

 

ぶっちゃけ性のこと知りたければこの漫画に全部描いてるよ、と言いたいですがあまりに直接的だし、えげつない現実を叩きつけることにもなりそうで、息子が大人になっても勧めることはないかもしれない・・・。

 

ただひとつ伝えたいのは

 

 

「肉欲には負けるな」

 

 

(方針というほどでもないか)

 

息子は1歳なのでまだ先の話にはなると思いますが、それだけ理解してくれれば十分かな。

 

 

では、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

©Masaya Tokuhiro 2011