今月結婚して4年目を迎えました。
結婚式とそれに付随する思い出話を少々。
結婚式はもともと挙げなくてもいいや派の私。
なぜなら、別に容姿も綺麗ではないし、なにか企画ごとが好きなわけでもない、なにより目立つのが嫌い(要するに陰の者なのです)
双方にご挨拶したときも、式は挙げるつもりはない、と明言してました。夫はどっちでもいい派でしたので私の意見を尊重。
ここで待ったをかけたのはお義母さん。特別説得力のある何かを言われたわけでないのですが(一生に一度だし、とかそんなありきたりのことを言っていたように思います)熱量に押されて式をあげることにしました。
ですが、そんなノリノリでもない私達夫婦。式場のアクセスとプランナーの方の雰囲気のみを重視し決定。
2つの式場しか見学しませんでしたが、プランナーの方って「デキる」って感じの女性が多くないですか。顔良し、スタイルよし、清潔感よし。あと何と言ってもホスピタリティ。何でも言ってくだい、どんとこい、みたいな。
それを最低限で大丈夫です、とか言っちゃう私達。いまいち気合入らなかっただろうな。
しかし、結婚式の魔力は凄いんです。一番低い価格帯でも純白のドレスにバッチリメイクで、「うそ・・・これが・・・ワタシ・・・?」みたいに華やかにしてくれます。
極めつけは会う人会う人からのおめでとうコール。こんなの浮かれないわけありません。
招待したのもほぼ身内だけでしたが、「綺麗だね」と口々に言われたら、有頂天になるわけです。
そして、これは一種の毒性とも思っていて。
この魔力は結婚式が終わっても自分の中に強烈な記憶として残るだけでなく、今まで隠れていた、不遜な自分、傲慢な自分を呼び起こすトリガーにもなってしまったと思っています。
式が終わり、ルンルンの状態で数カ月後、海外へハネムーンに行きました。旅先で「今回はどうしてここに?」なんて会話があり、「ハネムーンです」と答えると当然「おめでとう」と返ってきますよね。変な話なのですが本当にこのあたりから全世界の人間が私達を祝福してるんだ、とか浮かれきった思考になるわけです。
そして逆に少しでも冷たい態度、雑な対応をされたときには腸が煮えくり返る思いになってしまう。(エピソード書くほどでもない、しょうもないこと)
これ、そうなったとき、カッカッしながらも頭の片隅ではすごく不思議だったんです。態度が気に食わなくても人間だから、そのひとにもきっと嫌なことがあったんだ。そうやって今まで流せてきた私。なのにこの頭のなかの嫌な感情はなに?
ここで人生ではじめて自分が過剰意識下にいることに気づくのですが。このように冷静に分析している自分には、もうカッカッしている自分を止められることはできず、それは一部のいやな思い出としてインプットされてしまいました。その時点ではもう二度くるか、ぐらい頭にきているわけです。ワカイナー。
そして数年でクールダウンされ、ようやく地に足がついたわけですが。
前述したように、私はもともと陰の人間です。そんな人間は、光を当てられたぶん闇も濃くなってしまう。つまり普段の生活と結婚式の高低差が凄すぎたということ。それとあわせて「自分はこんなことで浮かれる人間じゃないから」と思っていると、無意識下でそうなってしまってるんですよね。
詐欺には引っかからない、と自信満々に言う人に限って引っかかちゃうみたいな、そんな感じでしょうか。
人の思考や感情はどれだけ強固だと思っていても簡単に崩れ去るものなのです。
これはいい意味で捉えて、
「いや、わたしなんてスポットライト浴びるほど凄い人間じゃないし」と思っている人ほどこのスポットライト効果は絶大だと思います。
この幸福感は後にも先にもないんじゃないかな。出産のときはまた幸福感とは違う感じだし。(どちらかというと達成感)
そんなこんなで感情の忙しかった結婚式周辺ですが、いまや結婚記念日すら夫婦でスルー。そんなもん。
では、ここまで読んでいただきありがとうございました。